白壁 都市景観

  •   05, 2017 12:00
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白壁は愛知県名古屋市東区にある名古屋随一の高級住宅地で南側は主税町筋、東側は国道19号線(下街道)、北西は名鉄瀬戸線で囲われた範囲が白壁エリアと呼ばれる場所です。
武家屋敷の形成から始まり、特に白壁四丁目は「白壁・主税・橦木都市景観形成地区」に指定され、 風格の感じられる整った都市景観となっています。
ちなみに白壁に隣接する主税町、橦木町、芳野、徳川も良質な住宅が並ぶエリアとなっています。





◆参考資料、引用元
名古屋市 白壁・主税・橦木都市景観形成地区





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◆白壁 都市景観point
・白壁・主税・橦木都市景観形成地区景観形成基準に沿って創られた街並み
・街路の電柱地中化
・敷地と街路との境界がしっかりとデザインされ、統一感ある街並みが形成されていること
・塀の高さが約2m~2.5mで揃い、腰高までは石垣
・重い素材から軽い素材、地面の石や地上の木々に素材が繋がるようにデザインされた塀
・街路からでも目に付く敷地内緑化
・中高層マンションでも設置されている武家屋敷風の門や塀
・レトロ調デザインの街路灯
・地域内の白壁町筋沿いのD/H(道路幅:建物高さ)は0.5~1程度
・災害時に防火帯の役割を果たす出来町通沿いのD/H(道路幅:建物高さ)は1.6程度
・市バスのバスレーン部分の塗装
・駅へ向かう道路のアイストップになる巨大な二本の樹木
・夏でも涼しい石垣と林で囲まれた閑静な坂
・四季を感じられる鉄道高架沿いの桜並木
白壁周辺
※黄丸が市バス停留所、赤丸が鉄道駅







白壁と主税町の境目にあたる「主税町筋」の様子です。
名古屋市の「白壁・主税・橦木都市景観形成地区景観形成基準」から建築物や工作物、広告物等の63項目が規制対象となり、建物高さのみならず彩度等の色合いや壁面の位置、外構、自動販売機にまで取り決めがなされています。
個人的にも高級住宅街は特に敷地と街路の間の空間である「外構や外観(エクステリア)」が街全体で統一されているという印象があり、ここ白壁も塀や門等のデザインコードが揃えられていました。
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主税町筋沿いは高さ2m程度の塀や門が連なります。
また、敷地内緑化を行っており、街路からはデザインコードの統一された塀と、塀の上から覗く木々がアイストップになります。
右手前側の街路灯もレトロ調のデザインで茶系色で塗装され、目立たないようになっています。
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白壁四丁目の中心を通る白壁町筋です。
白壁エリアで最も品位の高い白壁四丁目の最寄り駅は尼ケ坂駅で駅からは徒歩10分ほどです。
尼ケ坂駅から緑で覆われた坂を登り、金城学院高等学校を超えたところで西に曲がると、白壁四丁目です。


ただ白壁住みの方が基本的に市バスを使うと仰っていたので鉄道利用者はそれほど多くなさそうですし、他にも東大手駅や清水駅、高岳駅も最寄り駅です。
この白壁町筋沿いのD/H(道路幅:建物高さ)は0.5~1程度となっており、道路を挟んだ北側の住宅にも採光や通風が確保されています。
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主税町筋の一本北側、「白壁町筋」沿いに建つ7階建ての中高層マンションです。
敷地内は石畳の通路で木造の武家屋敷の門のような出入り口となっていました。
マンションにしては珍しく瓦葺の門やを土壁を採用していることにも注目です。
ちなみに白壁四丁目(出来町通沿い除く)は主に第2種住居地域に指定されており、容積率200%、建ぺい率60%、31m高度地区に指定されています。 
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白壁町筋の西側です。
塀の高さが約2m~2.5mで揃い、腰高までは石垣となっています。
また、塀の上からは樹木などの自然が見られ、中高層マンションは樹木の上に少しだけ見えます。
白壁町筋は電柱も地中化され、頭上の景観配慮もされています。
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白壁町筋の白壁四丁目西端付近です。
中高層マンションでも上の写真のように武家屋敷風の塀と門があります。
敷地と街路との境界がしっかりとデザインされ、統一感ある街並みが形成されていることが高級住宅街の特徴です。
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塀に拡大してみます。
下部から地面には歩道部分を表す石畳、塀の最下部は石材、中央は木の色そのものを活かした木材、上部は漆黒の木材で石材から木材へ、重い素材から軽い素材、地面の石や地上の木々に素材が繋がるようにデザインされています。
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白壁四丁目では名古屋で初めての全戸億超えの住戸で構成される、所謂億ションが建設されていました。
バルコニーが目立たず、質感ある外壁タイルや床から天井まである窓ガラスが高級感を感じさせます。
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白壁四丁目東端にある金城学院高等学校です。
金城学院高等学校は名古屋のお嬢様大学(SSK)の一つである金城学院大学の付属高校で偏差値は60となっています。


ちなみに金城学院大学は守山区大森にありますが、大森も高級住宅街とまではいきませんが広大な敷地を持つ住宅が自然と同化したような「翠松園」や「小幡北」、「大森八龍」などの景観の美しい住宅地が広がります。
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出来町通の様子です。
中央分離帯側、赤、黄舗装部分に市バスのバスレーンがあります。


出来町通沿いは商業地域に指定されており、容積率400%、建ぺい率80%、準防火地域で高さ制限はなされていません。
そのため、出来町通沿いにはRC造の高層マンションが建ち並び、災害時は防火帯の役割を果たします。
出来町通沿いのD/H(道路幅:建物高さ)は1.6程度となっており、都会的な印象です。
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出来町通の北側へ進むと、白壁三丁目エリアです。
白壁三丁目は白壁の中で最も人口が多い地域で中高層マンションや戸建て住宅が建ち並びます。
エリア北側には尼ケ坂駅もあるので白壁の中でも利便性重視の立地です。
目に留まる巨大な二本の樹の下を越えると尼ケ坂駅があります。
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白壁三丁目エリアは丘陵地となっており、この坂を下ると区が変わり、北区の大杉や清水といった地域になり、白壁とは雰囲気が異なります。
白壁側には金城学院中学校が建ち、高層マンションが建設されていました。
道路は緩やかに曲線を描き、アイストップには名鉄瀬戸線の高架が見ることができます。
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尼ケ坂周辺は地名通り坂が多く、白壁に隣接する芳野というエリアですがこのように石垣と林で囲まれた閑静な坂もあります。
自然で囲まれているため、夏でも涼しい場所です。
坂の名称は坊ケ坂で写真右側の東側には片山神社、写真奥の坂を登ったところに名古屋市立工芸高校があります。
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尼ケ坂駅前の尼ケ坂公園です。
東側(画像左側)の丘の部分が白壁、西側は北区の大杉となります。
個人的には児童遊園のような公園よりも白壁の富裕層向けに駅直結の商業施設を建てて欲しいものです。


高架の駅からフラットアプローチで白壁エリアへ直結する動線上に高級品志向の店舗やお洒落なカフェが並び、地下には車寄せや駐車場を完備・・・という感じでしょうか。


ただ、商業施設の敷地内の緑化や壁面、屋上緑化を施すなど、緑地面積は減らさず開発が行えると良いと思いました。
いずれにしてもこのまま公園のままでは勿体無いと思います。
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白壁の最寄り駅、名鉄瀬戸線の尼ケ坂駅です。
春には高架両側に咲き誇る桜並木の美しい路線です。
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ただ、駅は簡素な造りで普通のみの停車駅となっているので約15分間隔(朝ラッシュ時のみ4分間隔、他の急行停車駅は約7分間隔)でしか電車が来ません。これでは不便なのでせめて各駅停車が10分間隔で来るようになれば良いですね。

あとは白壁エリアの住人が少し時間をかけてでも尼ケ坂駅を利用したいと思えるように駅のデザイン性や吹きさらしの改札口の改善(ガラス張りにするなど)、車寄せの設置や駅名に白壁を入れるなど高級住宅地隣接の風格が感じられる駅になればと思いました。
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最後は尼ケ坂駅の隣、清水駅から見た白壁エリアの景色です。
近年、駅近くの白壁三丁目や芳野では中高層マンションの建設が相次いでいます。
駅は地域の拠点であり、駅前は顔であると思うので尼ケ坂周辺の整備や駅から白壁町筋や主税町筋への動線も高級住宅街に相応しいものにする必要があると思います。
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整理番号 まちづくり・都市景観 No.10 白壁 都市景観
(2017年1月9日撮影※一部除く)

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